1か月ぶりに記事を書きます。
効率的な学習法について。
自分のための学習法がほしい
社会人になると、勉強する時間がなくなる。
大学受験などでは勉強を最優先で時間をつぎ込めたが、子供もいるとそうもいかない。
すると、もっと効率的な、短時間で身につく学習法がないか模索し始める。
すると、学習法についてはいろんなことを言っている人がいる。
曰く、
テキストを何度も読む
キーワードを覚える
イメージ化する
本にアンダーラインを引くなど。
結局どれがいいのか?どう勉強したら良いのか?迷いは深まるばかりである。
子供に勧める学習法もほしい
子供の学習方法となるとなおさら困るところで、自分で勉強するのとは違って理解の手応えがないので、どういう勉強方法がいいのかよくわからない。
自分にフィットした学習法がが子供にもフィットするかわからない。
ということで、ここしばらく学習法について学習していた。
ある程度理解が深まったので、それをまとめておきたい。
学習法の研究は進んでいる!
そもそもの発見として、ここ10年くらいで学習法についての理解が進んでいることに驚いた。
学習法というものは、誰かに教えられたり自分で苦労しながら身につけるもの、という思い込みがあったが、科学はしっかり進んでいるのだなと思い知らされた。
勉強を続けなければいかんですなあ。
非効率な学習法も知る
効率的な学習法を知ると同時に、非効率な学習法も知る必要がある。
非効率な学習法を押さえておかないと、結局「非効率だがやりやすい、手をつけやすい学習法」に陥ってしまう可能性がある。
自分ではなく子供の場合はなおさらで、
「その勉強はうまくいかないから、こういう方法のほうがいい」
という、この前半部分を言えるのと言えないのとでは、勉強法を変えるモチベーションがだいぶ違う。
というわけで、学習法まとめである。
効果の高い学習法
大原則として、復習。
人は復習するときに覚える。
ここからは、どう復習するか、という話。
分散学習
一度学習して理解してから、少し(3〜30日など)間隔をあけて、忘れた頃に学習し直す。
対義語は、集中学習。一度理解してから間をおかずに、何度も学習すること。
テスト学習
項目に対して(読むだけではなく)小テストを行う。
小テストによって暗記が進むことはテスト効果と呼ばれる。
思い出す時に知識が定着する。
小テストは、書くだけでなく、答えを頭で思うだけでも効果がある(口ずさむでも良いだろう)。
テストは数回行うことで記憶に定着する。
ノート学習
ノートを作る。
ノートは、板書の写しではなく、自分のコメントを加えたり、隠しながら見返したりして活用する。
隠しながら見返すことはテスト学習につながっている。
系列位置効果の活用
学習には、最初と最後に出てきた事柄を覚えやすいという系列位置効果がある。
「最初に出てきた事柄を復習する回数が多いから」ではなく、同じ復習回数であっても、最初と最後に出てきた事柄は覚えやすい性質がある。
つまり、中間に出てきた事柄は相対的に覚えにくい。
これを活用する方法としては、以下の2つがある。
- 学習すべき項目に濃淡がある(重要度の高い項目と重要度の低い項目がある)場合、重要な公式や事柄などを学習の最初と最後に持ってくる
- 学習すべき項目に濃淡がない場合、学習する順番をシャッフルする
教えるつもり勉強法
他者に教えるつもりになって勉強する。
このブログもそれに近い。
効果の低い学習法
部分的に効果があるとされているものもあるので全否定ではない。
集中学習
一度理解してから間をおかずに、複数回集中的に学習すること。
学習者は覚えやすいと感じるが、記憶が定着しにくい。
この、「学習者は覚えやすいと感じる」ことが重要。
学習者は集中学習を好む傾向があるが、実際に覚えやすいのは集中学習ではなく分散学習の方である。
その他
- 要約法(テキストの要約を書く方法)
- ハイライト(下線を引くなど)
- キーワード記憶術(キーワード同士のつながりを作る方法)
- テキストのイメージ化
これらの学習法が効果があったと言っている人が現れた場合、その人にだけ効果があった可能性があるので注意が必要。
効果の有無は統計的な分析によるものなので、統計から外れる人は当然いる。
ちなみに、以下は部分的に効果的とされているもの。
ここでは一旦項目を挙げるだけ。
- 繰り返し読み
- 相互法(複数の学習課題を相互に学習する方法)
- 精緻化質問(事実や概念に対して苗それが本当なのかの説明を生成する方法)
- 自己説明(既知の情報と新しい情報との関連や問題解決の答えにたどり着くまでの段階を説明する方法)
対子供という意味で重要なこと
ほめるときは能力ではなく、努力の過程や成果自体を褒める。
能力を褒めると挑戦とそれに続く失敗を怖がるようになる。
努力の過程や成果自体を褒めると次に挑戦するのを厭わなくなる。
「才能あるな」みたいなのはダメ、ってことね。
最後に
効果の高い勉強法を4つ並べた。
さて何だっただろうか?(テスト学習!)
実際にどう行うかを書いてみると、以下のようになるかと。
「自分でノートを作り
同じ項目は時間をおいて復習するようにして
小テストを行う」
順番を変えるのはノートでは難しいが、フラッシュカードを使う時には役に立つと思われる。
参考文献
書籍
最初の『進化する勉強法』が実験データまで示してくれているので、納得感が高い。
今回の記事の「効果の高い学習法」のほうは、ほとんどこの本を参照させていただいている。
より具体的な内容やその他の勉強法にも触れられているので、興味がある方はぜひ。

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